スターリーキューピッド
「ひゃ、100!?」

「どうやって持って帰ったの!?」

「ダンボールに入れて……スクールバス使ってたから、荷物入れのところに乗せてもらって」

「えぐっ! やっぱモテてんじゃねーかよっ」

「まぁ、うん。でも、先生とか友達からのも含めてだから。文化の違いもあるしさ」


次々に飛んでくる質問に笑顔で答えている。


バレンタインは世界共通だけど、国によっては男性から渡したり、お菓子以外にもアクセサリーや花を贈ると聞いたことがある。

全部が全部本命じゃなかったとしても、それでも3桁は多いよ。芸能人でもなかなかいないのに。

私だったら武勇伝にしちゃってるかもなぁ。
認めつつも鼻にかけないところがますますモテポイントなのかもね。


……って、感心してる場合じゃなくて。


「おはよう。ケンコちゃん、メイコちゃん」


痺れを切らしたようで、朝佳ちゃんが彼らに向かって突入していった。


「あ、早見。美月も。おはよう」

「ビックリしたー。おはよう。ってかさっき、ケンコって呼ばなかった?」

「ええ。かれこれ10分前から待ってたんですもの。ねぇ、美月ちゃん」

「う、うん。いつ気づくかなって、そこで見てた」
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