繋いだ手、結んだ指先で。
夏が終われば、次は。
そこまで考えて、ぶわっと全身に鳥肌が立った。
血の通っている箇所が全部、冷たくなったみたいに冴え渡って、奥歯がかちりと震える。
北条くんの口からはっきりと聞いた今も、信じられない。
信じたくなかった。
でもそれはわたしの切実な願いで、実際に北条くんの体を蝕んでいるものは、時間を止めてはくれない。
あと1年という言葉通りに受け取ったら、北条くんと次の冬を迎えることは叶わない。
春を迎えられる確率は、きっととても低いのだろう。
もう二度と、先日の湖畔の公園で見た花を一緒に見ることはできない。
「っ……」
一週間に一度しか会えないのに。
一月に4回か5回しか会えないのに。
また来週があるからいいだなんて、言えるわけがない。
会いたい。
北条くんに、会いたい。