アルト、お小遣いを学ぶ【アルトレコード】
ふと見ると南棟から北棟へ移動する北斗さんを見かけた。
目が合うと、北斗さんがこちらへやってくる。
「まだ写真撮ってたんだね」
「いっぱい撮ったよ!」
「そうか。良かったね」
うれしそうなアルトに、北斗さんは優し気に目を細めた。
「ひとつ報告があるんだけど、今いいかな?」
「はい」
私が答えると、北斗さんは続けた。
「アルトにお金の勉強させたいからお小遣いをあげたいと言っていたよね。所長に申請したところ、さっき許可がもらえた。これからはアルトに毎月一定の額を渡すよ」
「よかったじゃない、アルト!」
「お小遣いってなに?」
アルトが聞き返す。
「毎月一定の額をもらって、その範囲なら好きに買い物をしていいの」
「へえ、そうなんだ」
きょとんとしていて、アルトはいまいちわかっていなさそうだった。
「アルトは研究所内のショップでしか利用できないし、私のサブアカウントを使うことになるけど、これで買い物を勉強してほしいの。最終的には経済の勉強につながるからね」
「なんどか先生と一緒に売店に行ってるからだいたいわかるんだけどな。先生いつもチョコレート買ってる」
アルトはちょっと不満そうだった。
目が合うと、北斗さんがこちらへやってくる。
「まだ写真撮ってたんだね」
「いっぱい撮ったよ!」
「そうか。良かったね」
うれしそうなアルトに、北斗さんは優し気に目を細めた。
「ひとつ報告があるんだけど、今いいかな?」
「はい」
私が答えると、北斗さんは続けた。
「アルトにお金の勉強させたいからお小遣いをあげたいと言っていたよね。所長に申請したところ、さっき許可がもらえた。これからはアルトに毎月一定の額を渡すよ」
「よかったじゃない、アルト!」
「お小遣いってなに?」
アルトが聞き返す。
「毎月一定の額をもらって、その範囲なら好きに買い物をしていいの」
「へえ、そうなんだ」
きょとんとしていて、アルトはいまいちわかっていなさそうだった。
「アルトは研究所内のショップでしか利用できないし、私のサブアカウントを使うことになるけど、これで買い物を勉強してほしいの。最終的には経済の勉強につながるからね」
「なんどか先生と一緒に売店に行ってるからだいたいわかるんだけどな。先生いつもチョコレート買ってる」
アルトはちょっと不満そうだった。