私のことが必要ないなんて言わせません!【菱水シリーズ③】
スノードームが並ぶ店の前で足を止め、いろいろ手に取ってみた。
雪だるま、ツリー、天使にサンタ。
「私はこれにする」
選んだのは雪の街並みの中に大きなツリーがあるスノードーム。
お金を払おうと財布を取り出そうとして手を止めた。
財布がない。
「あっ、すみません。ちょっと待ってください。どうしよー……ホテルに財布忘れてきちゃった……」
「もう!ドジ!」
菜湖ちゃんに叱られてしまった。
貴重品は肌身離さずにって言われてたのに。
菜湖ちゃんが自分の財布を取り出そうとした瞬間―――
「どうぞ」
さっとお金を支払ってくれた人がいた。
店員さんはほっとした顔をしてお金を受け取る。
「す、すみません!」
「金はいい。クリスマスだからな」
押し付けるようにしてスノードームの包みを私の手に持たせた。
顔を見ると目鼻立ちがはっきりとしていて、綺麗な顔をしている男の人だった。
セクシーで妖艶なという形容がぴったりくるような容姿で私も菜湖ちゃんもぼーっと見惚れてしまった。
「あっ、ありがとうございます!」
慌ててお礼を言うと、その人は背中を向けてひらひらと手を振った。
雪だるま、ツリー、天使にサンタ。
「私はこれにする」
選んだのは雪の街並みの中に大きなツリーがあるスノードーム。
お金を払おうと財布を取り出そうとして手を止めた。
財布がない。
「あっ、すみません。ちょっと待ってください。どうしよー……ホテルに財布忘れてきちゃった……」
「もう!ドジ!」
菜湖ちゃんに叱られてしまった。
貴重品は肌身離さずにって言われてたのに。
菜湖ちゃんが自分の財布を取り出そうとした瞬間―――
「どうぞ」
さっとお金を支払ってくれた人がいた。
店員さんはほっとした顔をしてお金を受け取る。
「す、すみません!」
「金はいい。クリスマスだからな」
押し付けるようにしてスノードームの包みを私の手に持たせた。
顔を見ると目鼻立ちがはっきりとしていて、綺麗な顔をしている男の人だった。
セクシーで妖艶なという形容がぴったりくるような容姿で私も菜湖ちゃんもぼーっと見惚れてしまった。
「あっ、ありがとうございます!」
慌ててお礼を言うと、その人は背中を向けてひらひらと手を振った。