私のことが必要ないなんて言わせません!【菱水シリーズ③】
梶井さん達が乗っている車の後ろにつけた。
「女子高生をナンパですか?梶井さん?手広いとはいえ、女子高生に手をだすのはさすがに犯罪ですよ」
後ろの車から顔を出したのはメガネをかけ、グレーのスーツをきた女の人だった。
今まで梶井さんの周りにいた女の人達とは違う雰囲気がある。
「誰がナンパだ!渡瀬!こいつは『音の葉』の従業員だ!」
渡瀬さん―――マネージャーの渡瀬ですと電話越しで言っていたのを思い出して、彼女が梶井さんのマネージャーなのだとわかった。
「おい。これを着て帰れ」
梶井さんは自分のコートを私に投げた。
受け取ったコートからは梶井さんの甘い香水の香りがした。
赤い口紅が似合うゴージャスな美女は梶井さんのふるまいを見て鼻先で笑った。
「理滉は子供に弱いわねぇ」
「まあな」
ふっと梶井さんはその言葉に優しい笑みを浮かべた。
梶井さんが好きそうな迫力ある美人は私のことなんて、眼中にない。
お互いを見つめ合う二人からは親しい空気を感じた。
「その人、梶井さんの新しい女の人ですか?」
「新しい女の人?新しくはないわね」
「女子高生をナンパですか?梶井さん?手広いとはいえ、女子高生に手をだすのはさすがに犯罪ですよ」
後ろの車から顔を出したのはメガネをかけ、グレーのスーツをきた女の人だった。
今まで梶井さんの周りにいた女の人達とは違う雰囲気がある。
「誰がナンパだ!渡瀬!こいつは『音の葉』の従業員だ!」
渡瀬さん―――マネージャーの渡瀬ですと電話越しで言っていたのを思い出して、彼女が梶井さんのマネージャーなのだとわかった。
「おい。これを着て帰れ」
梶井さんは自分のコートを私に投げた。
受け取ったコートからは梶井さんの甘い香水の香りがした。
赤い口紅が似合うゴージャスな美女は梶井さんのふるまいを見て鼻先で笑った。
「理滉は子供に弱いわねぇ」
「まあな」
ふっと梶井さんはその言葉に優しい笑みを浮かべた。
梶井さんが好きそうな迫力ある美人は私のことなんて、眼中にない。
お互いを見つめ合う二人からは親しい空気を感じた。
「その人、梶井さんの新しい女の人ですか?」
「新しい女の人?新しくはないわね」