私のことが必要ないなんて言わせません!【菱水シリーズ③】
「そうでしょうね……」
その後ろから人形のような綺麗な顔をした男性、小百里さんの弟である唯冬さんが入ってくる。
その腕に手を絡めているのは奥様の千愛さん。
「とてもお似合いな二人ですね」
「千愛さんは優しい人だから、大丈夫よ」
「は、はあ」
弟さんは?と思ったけど、口には出さなかった。
「本当に集まるのが早いわね」
白のテーブルクロスがまだ外のテーブルにセットされていない。
「テーブルセッティングは私がやっておきますから、大丈夫です。小百里さんは打ち合わせをしてください」
「そう?ごめんなさいね」
「いいえ」
小百里さんはあの集団にいても浮いてない。
私があそこにいたら、きっと違和感ありまくりなんだろうな。
「あんな綺麗な人だったら、私のことウサギちゃんなんて呼ばずに恋愛対象として見てくれたのかな」
それとも隣に乗っていたセクシー美女みたいだったら、ちゃんと女として扱ってくれた?
無言でテーブルクロスの皺をシュッと伸ばした。
夜のためにキャンドルをひとつずつテーブルに置いていく。
演奏を聴きながら、春の夜を楽しむ。
その後ろから人形のような綺麗な顔をした男性、小百里さんの弟である唯冬さんが入ってくる。
その腕に手を絡めているのは奥様の千愛さん。
「とてもお似合いな二人ですね」
「千愛さんは優しい人だから、大丈夫よ」
「は、はあ」
弟さんは?と思ったけど、口には出さなかった。
「本当に集まるのが早いわね」
白のテーブルクロスがまだ外のテーブルにセットされていない。
「テーブルセッティングは私がやっておきますから、大丈夫です。小百里さんは打ち合わせをしてください」
「そう?ごめんなさいね」
「いいえ」
小百里さんはあの集団にいても浮いてない。
私があそこにいたら、きっと違和感ありまくりなんだろうな。
「あんな綺麗な人だったら、私のことウサギちゃんなんて呼ばずに恋愛対象として見てくれたのかな」
それとも隣に乗っていたセクシー美女みたいだったら、ちゃんと女として扱ってくれた?
無言でテーブルクロスの皺をシュッと伸ばした。
夜のためにキャンドルをひとつずつテーブルに置いていく。
演奏を聴きながら、春の夜を楽しむ。