魔法文具屋で、“わたし改革”はじめます!
お店へ向かう途中。
ここねはふと、近くの公園で制服姿の中学生を見かけた。
ベンチに座って、ノートを広げている。
——どこかで見た後ろ姿。
ゆっくり近づくと、やっぱり。
私が声をかけると、彼女は顔を上げて、ぱっと笑った。
「あ、店員さん!」
ひさしぶりに見る彼女は、前よりも少しだけ、表情が明るくなっていた。
ここねの目線は、彼女の手元に自然と落ちる。
広げられていたのは、あの『コンパスノート』。
ページの端っこには、カラフルなペンで小さな言葉がたくさん書き込まれていた。
「最近ね、毎日1行ずつでも、“今日の気持ち”を書くようにしてるんだ」
女の子は、ページをパラパラとめくりながら言う。
「進路、まだ決まってないし……将来も、やりたいことって言えるほどのものはないけど」
でも——と、彼女は笑って続ける。