転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
(どうしよう。私、どこからどう見ても不審者だよね……?)
スラム街から恋愛学園は、歩いてそう遠くない場所にある。
ユキリはコソコソと物陰に姿を隠し、ハートが乱舞する桃色の建物を敷地の外から観察していた。
(神殿の許可なく逃げ出してきたってみんなに知られたら、大騒ぎになっちゃう……)
堂々と校門の前で騒ぎを起こし、殿下や弟に自分を見つけてもらうわけにもいかない。
ユキリはキョロキョロとあたりを見渡し、どうにか2人と合流する手段を探していた。
(さすがにノープランじゃ、無理があったかな……?)
恋ラヴァ本編でもティナが1人で神殿から抜け出し、恋愛学園へ戻ってくるシナリオなど存在しなかったのだ。
手本にするものがない以上、この状況を己の頭脳のみで打破するしかない。
(癒やしの力しか使えないって、不便だなぁ……)
自分の生まれ持った才能が、この逃亡劇になんの利益齎せない役立たずな力なのだと再確認したユキリは、思わず苦笑いを浮かべる。
(主人公補正や、転生特典があればよかったのに……。天に願えば、神様が何かを授けてくれないかな?)
一縷の望みをかけたユキリは、両手を重ね合わせて祈りを捧げた。
スラム街から恋愛学園は、歩いてそう遠くない場所にある。
ユキリはコソコソと物陰に姿を隠し、ハートが乱舞する桃色の建物を敷地の外から観察していた。
(神殿の許可なく逃げ出してきたってみんなに知られたら、大騒ぎになっちゃう……)
堂々と校門の前で騒ぎを起こし、殿下や弟に自分を見つけてもらうわけにもいかない。
ユキリはキョロキョロとあたりを見渡し、どうにか2人と合流する手段を探していた。
(さすがにノープランじゃ、無理があったかな……?)
恋ラヴァ本編でもティナが1人で神殿から抜け出し、恋愛学園へ戻ってくるシナリオなど存在しなかったのだ。
手本にするものがない以上、この状況を己の頭脳のみで打破するしかない。
(癒やしの力しか使えないって、不便だなぁ……)
自分の生まれ持った才能が、この逃亡劇になんの利益齎せない役立たずな力なのだと再確認したユキリは、思わず苦笑いを浮かべる。
(主人公補正や、転生特典があればよかったのに……。天に願えば、神様が何かを授けてくれないかな?)
一縷の望みをかけたユキリは、両手を重ね合わせて祈りを捧げた。