転生モブ令嬢は、死ぬ予定でした 王太子から溺愛されるなんて、誰か嘘だと言って!
(もう。素直じゃないんだから……)
姉は弟に向けて、呆れの視線を向けた。
「背中合わせに剣を振るった仲じゃないか」
「あれは……! 仕方なく……!」
「普段はいがみ合っていても、共通の敵を前にすれば共闘するような仲……。この関係を友人と言わぬなら、なんと称すればいいんだろうね?」
「知るか!」
殿下のご厚意で王城に住み続けて、5年が経過した。
13歳になった私達の関係は、今のところ変わらない。
マイセルはユキリに愛を囁くことはなくなったが、2人きりになるとスキンシップが激しくなる。
殿下を毛嫌いするユイガは王立騎士団の訓練場に入り浸り、メキメキと頭角を表していた。
このまま逞しく成長すれば、彼の護衛騎士となる将来が開けるかもしれない。
(ユイガはラクア男爵家の跡取りだし……。殿下をよく思っていないから……。剣や盾になるイメージはないけどね……)
ユキリの知っている未来と現状は、代わりつつある。
(ロンドとティナも、私の知っている状態で恋愛学園に入学してくれるといいんだけど……)
弟のように謎のシスコン属性が付与され、原作の面影が欠片も感じられないイケメンに改悪されては堪らなかった。
姉は弟に向けて、呆れの視線を向けた。
「背中合わせに剣を振るった仲じゃないか」
「あれは……! 仕方なく……!」
「普段はいがみ合っていても、共通の敵を前にすれば共闘するような仲……。この関係を友人と言わぬなら、なんと称すればいいんだろうね?」
「知るか!」
殿下のご厚意で王城に住み続けて、5年が経過した。
13歳になった私達の関係は、今のところ変わらない。
マイセルはユキリに愛を囁くことはなくなったが、2人きりになるとスキンシップが激しくなる。
殿下を毛嫌いするユイガは王立騎士団の訓練場に入り浸り、メキメキと頭角を表していた。
このまま逞しく成長すれば、彼の護衛騎士となる将来が開けるかもしれない。
(ユイガはラクア男爵家の跡取りだし……。殿下をよく思っていないから……。剣や盾になるイメージはないけどね……)
ユキリの知っている未来と現状は、代わりつつある。
(ロンドとティナも、私の知っている状態で恋愛学園に入学してくれるといいんだけど……)
弟のように謎のシスコン属性が付与され、原作の面影が欠片も感じられないイケメンに改悪されては堪らなかった。