家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
「伯爵夫人?妹は公爵令嬢なのに、姉は伯爵夫人なの?」

ルシアはまるで面白おかしい冗談でも聞いたかのように、くすくすと笑い出した。

「相手は成り上がりの伯爵家よ。」

その言葉に、チャールズも目を細めて笑みを浮かべる。

「それは滑稽だね。」

「お金のための結婚。お金で売られたのよ。」

わざとらしく肩をすくめて、ルシアは私を見下すように言った。

二人の笑いが、舞踏会の音楽とともに空間に広がっていく。

だが私は、胸を張った。

この結婚を恥じたことは一度もない。

むしろ誇りに思っている。

愛を育んでいる最中の、大切な結婚。

私は静かに言葉を飲み込み、彼らの浅い嘲笑の前で、気高く背筋を伸ばした。
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