家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
「気のせいかしら……」私はつぶやくように言ったが、視線の熱さはまぎれもない。
だが、当のセドリックはまったく意に介さず、私の手をしっかりと握りながら微笑んでくれていた。
――そう、この人は私の夫。堂々としていればいい。私は胸を張って、隣に立ち続けた。
そして私は、会場の隅にひときわ気品の漂う女性を見つけた。
――エレオノーラ・デュラン公爵夫人。
かつて母と親しくしていた方であり、私が幼い頃から何度もお目にかかったことのある人物。
エルバリー公爵家とも親交が深く、社交界でも重鎮とされる存在。
その方がこの場にいるというだけで、この舞踏会の格が違うことを物語っていた。
名だたる公爵家の令嬢や、若き子爵たちも集まっている。
そんな中で、成り上がりの伯爵夫人に過ぎない私は――話しかけていいのだろうか。
胸の奥に戸惑いが広がる。
だが、その時、夫人のまなざしがふと私をとらえ、やわらかく微笑んだのだった。
だが、当のセドリックはまったく意に介さず、私の手をしっかりと握りながら微笑んでくれていた。
――そう、この人は私の夫。堂々としていればいい。私は胸を張って、隣に立ち続けた。
そして私は、会場の隅にひときわ気品の漂う女性を見つけた。
――エレオノーラ・デュラン公爵夫人。
かつて母と親しくしていた方であり、私が幼い頃から何度もお目にかかったことのある人物。
エルバリー公爵家とも親交が深く、社交界でも重鎮とされる存在。
その方がこの場にいるというだけで、この舞踏会の格が違うことを物語っていた。
名だたる公爵家の令嬢や、若き子爵たちも集まっている。
そんな中で、成り上がりの伯爵夫人に過ぎない私は――話しかけていいのだろうか。
胸の奥に戸惑いが広がる。
だが、その時、夫人のまなざしがふと私をとらえ、やわらかく微笑んだのだった。