家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
そんな二人の馴れ初めを聞きたいと思った。

「ルシアとは、どう知り合ったの?」

するとレオン・カザリス伯爵は、少し照れくさそうに笑って答えた。

「僕の一方的な手紙から始まりました。」

その姿に、どこか見覚えのある情景がよみがえる。

「もしかして……“どうして公爵令嬢が伯爵を相手にすると思ったの?”って、返事がありました?」

私がそう尋ねると、彼は驚いたように目を見開いた。

「なぜわかったのですか?」

やっぱり! 思わず心の中で叫んだ。

あの時、セドリックに送った手紙に対する返事と、まったく同じ。

ルシアの手紙は、まるで定型文のように冷たかった。

「いえ……少し、心当たりがあって。」

私は曖昧に笑う。

「最初は本当に心を砕かれました。でも、それでも彼女に惹かれたんです。」

彼のまなざしは真剣で、ルシアを本気で想っていることが分かった。

もしかしたら、ルシアは――やっと自分を見てくれる人に出会えたのかもしれない。







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