家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
「そんな!私のウェディングドレスは?結婚の為の調度品は?何も持って行かないで嫁ぐなんて、公爵令嬢の恥じよ!」

ルシアはまるで地面に崩れ落ちそうな勢いで叫んだ。

「レオンが揃えてくれるわよ。」

私は冷静に返す。

「成り上がりの伯爵に、公爵家のセンスなんてある訳ないじゃない!」

ルシアの顔は絶望で染まっていた。

それでも私は、諦めない。

「ルシア、公爵家の誇りよりも、レオンとの結婚の方が、大切でしょ?」

「支度金が出せないレオンなんて、何の価値もないわよ!」

その言葉に、私の堪忍袋の緒が切れた。

――バンッ!!

「いい加減にしなさい!!」

私は机を叩きつけた。重い音が部屋に響く。

「そんなに金が欲しいなら、いっそ自分で働いて稼ぎなさいよ!」

ルシアは震えながら、私を見返した。目には涙が浮かんでいた。

だが私はもう、情けだけでは動けない。

これは、彼女の人生を変えるための、最後のチャンスだった。
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