家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
医者にそう聞かれ、私は戸惑いながらも「はい」と答えた。

「でも……体調が悪いからだと思っていて……」

すると医者は少し笑って言った。

「いやいや、月のモノがこないから、体調が悪いのだよ。」

え……?

「子供ができてるかもな。」

その言葉に、私は耳を疑った。

「えっ……赤ちゃん……?」

セドリックも驚いた顔をして、私の肩を抱いた。

医者はニコニコしながら言った。

「やっぱり、この機械を持ってきて正解だったよ。」

そう言って、お腹に丸い機械を当てる。

すると、ぼんやりとした影が映った。

「これが、子供じゃね。」

その瞬間、私は胸がいっぱいになって、セドリックの腕の中で涙を流した。

新しい命が、私たちの中に芽生えていたのだった。
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