家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
「セドリックは朝が早いでしょう? あなたは合わせなくていいのよ。」

「はい。でも……できるだけ一緒に朝食を摂りたいので、努力しようと思います。」

そう伝えると、お母様は満足そうに微笑んで、椅子に腰かけた。

「まあ、えらい子ね。それならすぐにうまくやっていけるわ。」

そして、紅茶に手を伸ばしながら、ふと目元を細めて私を見つめる。

「――ところで、女だけの話だけど。初夜はどうだった?」

私は思わず、スプーンを落としそうになった。

まさか、朝からそんな話題が出るとは。

でも私は、正直に話した。

女だけの会話――それがなんだか新鮮で、心地よかったからだ。

「セドリックは、優しくて……優しい口づけと、情熱的な夜をくれました。」

顔が自然と熱くなるのを感じながら、そう打ち明けると、お母様はふふふと笑って、紅茶をそっと一口。

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