家族に支度金目当てで売られた令嬢ですが、成り上がり伯爵に溺愛されました
朝食が終わり、私は自室に戻ったものの、ふと手持ち無沙汰な自分に気づいた。

「伯爵夫人として、私は今、何をすべきなのだろう?」

結婚式を終えたばかりで、周囲は私を労わってくれていたが、じっとしているのは性に合わなかった。

思い切って、侍女のマリーナに声をかけてみた。

「ねえ、マリーナ。伯爵夫人として、私は何をすればいいのかしら?」

するとマリーナは、いつものようにきびきびとした声で答えた。

「お世継ぎを儲けることでございます。」

あまりに即答だったため、私は思わず咳き込みそうになった。

「……それ以外には?」

「そうですね。使用人の管理などでしょうか。」

確かに、それは理解できた。

だが、グレイバーン家の使用人たちは皆優秀だ。
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