セフ彼柊くんと本気の恋
柊君の欲しいもの?
私は聞き返した
「亜衣子さん。最後に僕のお願い聞いてくれる?」
柊君は私を抱きしめながら言った
お願い?
「僕を好きだと言って?」
まだ頭がボーッとしてて、柊君の顔も少しぼやけてて、言葉もあんまり入ってこないくらいだったけど、何か好きって言ってって聞こえた気がする

「柊君。好きだよ」
私はちょっとクラクラボーッとしている状況で柊君に強く抱きしめられながら言葉を発した
何か顔は見えないけど柊君震えてる?

「柊君、誕生日おめでとう」
そう言うと私はそのまま強く抱きしめられた状態でまた眠ってしまった

「有難う。亜衣子さん好きだよ。ずっとずっと好きだった」
遠くで柊君がそう言った気がしたけど、私はそのままぐっすり眠ってしまったらしい

起きると柊君はやっぱりいなくて、甘いムスクの香りだけが残ってた
夢見心地に柊君に好きと言われた気がしたけど、どう考えても夢としか思えず、それにしてもリアルな夢だったなと首を傾げるのだった
でも、いつもと違うのは、後で何気なく鏡を見たら首筋に赤い鬱血の痕があって、それが俗に言うキスマークだと気付いた私は何でだ?と驚くばかりだった

次来た時に聞いてみようか?
私はどうせまた訪れると次を待っていたけど、それから2週間待っても、一ヶ月待っても、柊君は姿を現さなかった。。。
その日以来、柊君からの連絡はなくなり、現れなくなった
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