アルト、ハロウィンデビューする【アルトレコード】
「おふたりさんはホログラムかな? 保護者の方、風船をどうぞ」
かぼちゃがそう言って、風船を順番に渡してくれる。
もらった風船をつかむことはできないが、アルトも女の子も嬉しそうだ。
「ありがとうございます」
お礼を言って受け取り、なんとなく男性にも会釈をした。
男性はにこやかに会釈を返してくれる。
「こんにちは。ホログラムでの参加ですか?」
「はい。お嬢さんもホログラムの参加なんですね」
「そなの、いーでしょ!」
女の子は元気に私を見て言った。輝く笑顔がアルトに負けず眩しい。
「お姉さんは魔女なの?」
「そうだよ。アル……ハルト、うちの子は黒猫で」
と言って、私はさきほどまでいたアルトが見えなくなっていることに気付いて慌てた。
「アルト!?」
思わず声が出たところで、男性が苦笑して教えてくれる。
「後ろに隠れてますよ。人見知りなのかな」
振り返ると、私の腰にしがみつくようにしてアルトがもじもじと隠れていた。
研究所では人懐っこいところを見せるのに、意外にこんな一面があるなんて。やっぱり普段は特定の人とばかり接しているせいだろうか。
「黒猫、いいね! 魔女と仲良しなんだよね!」
「うん」
女の子は気にしたふうもなく話し掛け、アルトはただ頷く。
「だけど今日のコンテストでは私が勝つんだから! この服、お母さんの手作りなのよ!」
かぼちゃがそう言って、風船を順番に渡してくれる。
もらった風船をつかむことはできないが、アルトも女の子も嬉しそうだ。
「ありがとうございます」
お礼を言って受け取り、なんとなく男性にも会釈をした。
男性はにこやかに会釈を返してくれる。
「こんにちは。ホログラムでの参加ですか?」
「はい。お嬢さんもホログラムの参加なんですね」
「そなの、いーでしょ!」
女の子は元気に私を見て言った。輝く笑顔がアルトに負けず眩しい。
「お姉さんは魔女なの?」
「そうだよ。アル……ハルト、うちの子は黒猫で」
と言って、私はさきほどまでいたアルトが見えなくなっていることに気付いて慌てた。
「アルト!?」
思わず声が出たところで、男性が苦笑して教えてくれる。
「後ろに隠れてますよ。人見知りなのかな」
振り返ると、私の腰にしがみつくようにしてアルトがもじもじと隠れていた。
研究所では人懐っこいところを見せるのに、意外にこんな一面があるなんて。やっぱり普段は特定の人とばかり接しているせいだろうか。
「黒猫、いいね! 魔女と仲良しなんだよね!」
「うん」
女の子は気にしたふうもなく話し掛け、アルトはただ頷く。
「だけど今日のコンテストでは私が勝つんだから! この服、お母さんの手作りなのよ!」