執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
愛おしい。そんな溢れんばかりの感情を雫に注いでくる。それも昔から変わらない。
熱が籠もった目で見つめられながら、頬からは彼の体温を感じる。
幹太から目をそらしたいのに、そらせない。いや、そらすことは許さないという強い圧を感じる。
ふと、視界が暗くなった。彼がより雫に近づいたからだ。
それに驚いた瞬間、幹太は優しく口づけをしてきた。
触れるだけの甘いキス。唇から少しだけ熱を感じるような柔らかいキスだ。
彼の唇はすぐに離れてしまい名残惜しさを感じていると、幹太はフッと表情を緩めてほほ笑んでくる。
「いや、ちょっと違うから訂正する」
「え?」
今の笑みは綺麗なだけではない。意味深に見えたのは、きっと気のせいではないはずだ。
それがすぐに直感だけではなかったのだと、彼の言葉を聞いて顔面蒼白になる。
「俺たち〝家族〟の愛の巣だな」
「……っ!?」
目を大きく見開いて彼を見つめる。雫の胸中など見透かされているのだろう。
彼は目を細めて、朗らかにほほ笑んでくる。だが、その魅惑的な笑みに応える余裕など雫には残されていない。
――バレている……!!