執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
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「幹太くん……。そろそろ仕事に行かなきゃなんだけど」
「心配だから行かせたくはない」
幹太の運転で職場までやってきたのだが、駐車場に車を止めてからすでに五分。このやり取りを続けている。
「でもね、体調を見て無理しないように続けるってことで話し合いは済んだでしょ?」
彼に妊娠がバレてしまったあと、色々なことを話し合った。
仕事はできる限り続けたいという雫に最初は難色を示していたのだけれど、交換条件とともに渋々と了承してくれた。
その交換条件というのが、〝必ず車で通勤すること〟。この条件を突きつけられてしまったのだ。
幹太が送迎できないときはタクシーを使うことを厳命されている。
そこまでしなくても、と苦情を言ったのだけれど、幹太は断固として譲らなかった。
確かに大槻のこともあるので、雫を一人にしたくないと思う彼の気持ちは理解できる。
だからこそ、お互い歩み寄ることを約束して今に至るのだが……。
未だにとても心配そうにしている幹太を見て、苦く笑う。
「幹太くん」