執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
「どうしてって、雫はすぐに自分のせいだって思い詰めるだろう? だから、言わなかっただけ。あのときの雫にこのことを話したとしても、また〝幹太くんに迷惑かけちゃった〟って落ち込むのはわかっていたしな」
ぐうの音も出ない。確かにそう言うだろうことは想像できる。
唸って何も言えないでいると、彼は表情を柔らかく緩めた。
「雫は一人じゃない。俺がいる」
「幹太くん」
「だから、俺に任せておきなさい」
雫の頭に手を伸ばし、ヨシヨシと撫でてくる。幹太が守ってくれるのは、心強い。
だが、これは雫の問題でもあるのだ。すべてを彼にお願いするのは間違っているだろう。
彼に向き直り、雫は必死に懇願する。
「これは私の問題でもあるんだよ。だから、私も同席させてほしい」
すぐにNOを突きつけられた。だが、それに負けず雫は幹太に説得を試みる。
絶対に引かない。そんな強い意志を感じ取ったのだろう。
かなり渋った幹太だったが、最後は折れてくれた。
「雫は見た目によらず、結構頑固だってことを忘れていたな」