執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
そんなふうに苦く笑った幹太だったが、その数日後、彼は宣言通りに何もかもを終わらせるための舞台を用意してくれた。
幹太が大槻をどうやって呼び出せばいいかと悩んでいたので、それは雫が請け負うことを提案する。
彼からもらっておいた名刺を見て電話をし、幹太と会えるようにセッティングしたと伝えた。
大槻のことだ。恐らく喜び勇んでやって来るに違いない。
緊張しながらも幹太とともに大槻との約束の場所へとやって来た。
舞台は料亭の一室。そこで大槻を待ち構えていたのは雫と幹太、そして佐合親子だ。
そのメンツを見た大槻は、今回の茶番を感じ取ったのだろう。怒りに震えながら雫を睨み付けてきた。
「雫、どういうことだ! お前が永江幹太に金の工面をお願いすると言ったんだろう!?」
「違います。借金の肩代わりを頼めるかもしれませんと言っただけです」
淡々とした口調で言う雫を見て、大槻は目を吊り上げた。雫が大槻に鎌をかけて騙したということに気づいたようだ。
もう何を言っても無駄なのだと判断した大槻は、自棄になりながらわめき散らす。