執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
エピローグ
エピローグ
「おめでとうございます。元気な女の子ですよ」
陣痛時間二十時間越えで途中弱音を吐きながらも、元気な女の子を出産した。
元気な産声を上げた我が子を幹太は恐る恐るといった様子で抱き上げた瞬間、彼は涙をポロポロと流して顔をくしゃくしゃにする。
「雫、ありがとう。頑張ってくれてありがとう……っ」
彼がこんなふうに泣く姿を雫は初めて見たかもしれない。
驚きながらも込み上げてくる幸せを感じて、雫ももらい泣きしてしまった。
すべての処置を終えて幹太とともに個室へと戻り、ベビーケースにいる娘を見つめながらここ数ヶ月の間にあった色々なことを思い出す。
あの一連の出来事が終結してすぐ、幹太とは入籍を済ませて新婚生活を送ることになった。