執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
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――また、当分幹太くんには会えないのかぁ……。
そのことを考えてしまうと、知らず知らずのうちに深いため息が零れる。
土曜日がとても楽しかったからこそ、こうして日常に戻ると寂しくて堪らなくなるのだろう。
週初めの月曜日。いつもなら休館日ではあるのだけれど、今週は水曜にシステム点検があって臨時休館になるため今日はその振り替えとして開館になっている。
カートを押しながら、返却されてきた本を棚に戻していく。
いつもは月曜休館なので、今日が開館になっていることを知らない利用者が多いのだろうか。
いつもより人がまばらな館内をゆっくりと歩いていく。
土曜日は甘く刺激的な夜を過ごし、次の日の朝には幹太のマンション最寄り駅で別れた。
幹太は最後の最後まで「家まで送っていく」と主張していたが、それを雫が丁重に断った。
幹太が忙しくしていることはわかっているのに、これ以上彼に無理を強いることはできないと断固として譲らなかったのだ。
そんな雫に対して幹太は不服そうではあったが、彼のお願いを聞くことで丸く収めたのだけれど……。
――まさか、あんな約束させられるなんて……。
彼の願い。それは「ここでキスしてほしい」というものだった。〝ここ〟というのは、もちろん駅である。