執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
「雫の新刊、ものすごく話題になっているよね。私も鼻が高いわ」
「アハハ、ありがとう」
編集部からも売り上げは好調だと聞いている。本当にありがたい限りだ。
晶子が差し入れてくれたプリンを口に運んでいると、晶子は目をキラキラと輝かせた。
「あの作品、映画化しないかなぁ。私、絶対に出たい! オーディション頑張るから」
晶子は拳を握り、空高く掲げる。そのやる気に満ちた様子を見て、雫は苦笑した。
「映画化の話なんてないのに、オーディションなんて気が早くない?」
噴き出して笑うと、晶子は不貞腐れた表情になる。
「そんなことないわよ。絶対に近い将来そんな話が出てくるって。そのときのために、私は精進するのみよ! 絶対に役を掴んでやる!」
鼻息荒く宣言をしたあと、晶子は意味深な視線を送ってくる。
「雫に期待しているのは、私だけじゃないんだからね」
「え?」
どういうことだろうかと首を傾げると、晶子は何かを思い出したようで肩を震わせて笑い出す。
「うちのお父さんに聞いたんだけどね。幹太くん、仕事の休憩中に雫の新刊読んで涙をポロポロ流していたらしいわよ」
「え!?」