執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
 

 晶子は、このブラウスとスカートを着た雫を見て大満足の表情で頷いた。
 肌が露出しすぎだと抗議したのだけれど、晶子やスタイリストたちに言わせれば雫は隠しすぎらしい。

 皆に批難されているところに、ちょうどこの服のデザイナーが現場に来て「この洋服、サンプルだから貴女にあげる」と言い出したのである。

 丁重にお断りしようとしたのだけれど「似合う子に着てもらいたいのよ。え? 彼氏とのデート? 絶対にそのときに着てね」などと目を輝かせて言われてしまった。
 そのため、雫に断るという選択ができなかったのである。

 プロたちがあそこまで言ってくれたのだからと自分を勇気づけて着た訳だが、やっぱり止めておけばよかったと後悔し始めていた。
 絶対に自分には似合っていない気がして居たたまれない。

 ――だって、さっきから色々な人が見てくる……気がする。

 それこそ自意識過剰ではないかと思うが、人の視線をいつも以上に感じてしまう。

 もう一度ショーウィンドウに自身の姿を映してみる。
 背中辺りまである黒髪、身長百五五センチの身体はとても小柄で華奢だ。
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