執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
そんな雫の気持ちが伝わっているのだろう。彼は困ったように眉尻を下げた。
「本当大丈夫だって。無理だったら送り迎えなんてしていない。現に無理な日は雫に言っているだろう?」
彼の言う通りで、幹太が雫の下にやって来るのは毎日ではない。だが、かなり無理をして時間を捻出していることはわかる。
幹太に無理はしてほしくない。それだけなのに、彼になかなか伝わらずもどかしさを感じてしまう。
なんとか幹太を説得しようと必死になるのだが、当の本人である幹太は考えを曲げてはくれない。
「言っただろう? 雫のこと心配させてくれって。俺の特権なんだから奪うな」
「あのね、幹太くん。私だって幹太くんのことが心配なんだよ? 仕事忙しくて大変なんでしょう? その上、私とお母さんに気を回していたら幹太くんが休めなくなっちゃう。体調を崩してからでは遅いんだよ?」
お願いだから無理しないで、そんなふうに懇願すると、彼はクスクスと楽しげに笑い出した。
「俺が丈夫なことは、雫はよく知っているだろう? ちょっとやそっとでは倒れないから心配はいらない」
「幹太くん!」