執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
これ以上はダメだと頭ではわかっている。でも、幹太から離れたくないと思ってしまう。
彼が忠告をしているのに、それでももっと先を願ってしまうのははしたないだろうか。
ギュッと彼に抱きつくと、頭上からクスクスと幹太の笑い声が聞こえてくる。
「甘えん坊の雫、久しぶり」
「……ダメ?」
彼から少し離れて見上げると、幹太が息を呑んだのがわかった。
一瞬だけその魅惑的な目に熱を感じたのだが、すぐにいつも通りの彼に戻る。
「ダメじゃなけど、俺が抑えきれなくなる」
困ったような笑みを浮かべる幹太を見て、雫は慌てて彼から離れた。
「ごめんね、幹太くん」
「どうして謝るんだ? 雫が甘えてくるなんて珍しいんだから嬉しいに決まっているだろう?」
幹太からのキスに酔ってしまっていたからとはいえ、なんだか恥ずかしいことをしていた気がする。
そのことに改めて気がつき、急に逃げ出したくなってきた。
シートベルトを外し、まずは助手席から下りようと試みる。だが、それを幹太の手によって拒まれてしまった。
「もっと甘えればいい。トロトロに蕩かしてやるから」