執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
息を呑む雫に、幹太は情熱的な眼差しを向けてくる。その熱に蕩かされてしまいそうだ。
ドキドキしすぎて顔を真っ赤にさせている雫の手を、彼はゆっくりと離した。
そのときには穏やかな表情に戻っていて、拍子抜けてしまう。
呆けている雫に、彼は労るような目を向けてくる。
「またな、雫」
「幹太くん」
「とにかく一人で行動しないこと。守れるよな?」
有無を言わさない。彼のそんな気持ちが伝わり、雫は何度も頷く。
挙動不審に見えたのか。幹太は小さく噴き出した。
「じゃあな、雫。早く家に入れよ」
「わかった」
素直に返事をしたあと、ドアを閉める。すると、彼は助手席側のウィンドウを下ろして言ってきた。
「今度――」
「え?」
何か言い忘れたことがあったのか。不思議に思っていると、彼は口角を上げて意味ありげな顔をした。
「ベッドの上でトロトロにするから」
セクシーすぎる声で言われ、心臓とともに身体もぴょこんと跳ねてしまった。
幹太はクツクツと意地悪く笑いながら、車のエンジンをかける。そして、雫にヒラヒラと手を振ったあと、地下駐車場を出て行った。