執愛懐妊婚~内緒でママになるはずが、次期社長は滾る愛で囲い娶る~
空を見上げると、ギラギラとした太陽の光が照りつけてきて眩しい。
目を細めていると、至近距離で強い視線を感じる。恐る恐るその視線の先に目を向けると、幹太が無表情になっていた。
「え? どうした――」
どうしたの? と声をかけようとしたのだが、すべてを言い切る前に彼は自身が着ていた薄手のジャケットを脱ぎ出す。そして、それを雫の肩にかけてきた。
目を見開いて驚いていると、彼は鋭い視線を向けてくる。
「今日はこのジャケット着ていて。絶対に脱いではダメだ!」
厳しい表情のまま言い放つ幹太を見て、思わず視線を落としてしまう。
――きっと、この服が似合っていないんだ……。
視界が滲んできてしまい、慌てて唇を噛みしめる。そうしていないと、すぐにでも涙が零れ落ちてしまいそうだったからだ。
「ごめんね、幹太くん。やっぱりこの格好、似合わないよね?」
声を絞り出す。だが、涙声になってしまった。それをごまかすように顔を上げて、無理矢理ほほ笑む。
浮かれていたのもある。晶子たちが太鼓判を押してくれたという自信もあった。