先生、手をつないで【アルトレコード】
だって先生と出かけるとき、ぼくはいつだって端末のなかで、誰にも「ひとり」って思ってもらえないんだもん。
だけど、今回はちゃんと「ひとり」って数えてもらえるんだ!
先生、ぼくが「ひとり」じゃなくて悲しかったこと、気付いてたのかな。
ごはんを食べ終えて片付けもしたあと、先生と一緒に準備をした。
先生がVR空間に接続すると、ぼくと同じ空間に先生がいた。 ディスプレイ越しじゃない、リアルな視界にぼくは驚いた。
「アルト!」
先生が駆け寄って来て、ぼくを抱きしめた。
ぼくはまた驚いた。
だって、先生がぼくを抱きしめてるんだよ?
今までどんなに触りたいって思っても、見えない壁があって先生に触れなかったのに。
ホログラムになって同じ空間にいることはできても、すり抜けちゃって絶対に触れなかったのに。
「嘘みたい……先生に触れるの?」
「そうだよ」
先生が頭を撫でてくれる。だけど、ぼくはすぐに違和感に気付いた。
「なんだか、撫でてくれてる感じがしない。触ってるのはわかるんだけど」
「触感センサーが最低限で、それほどリアルにできてないんだよ。現実と区別がつくようになってるの」
「……そうなんだ」
せっかく同じ空間にいるのに、ディスプレイ越しに頭を撫でてくれたときのほうが先生の手の優しさがわかるなんて。変なの。
だけど、今回はちゃんと「ひとり」って数えてもらえるんだ!
先生、ぼくが「ひとり」じゃなくて悲しかったこと、気付いてたのかな。
ごはんを食べ終えて片付けもしたあと、先生と一緒に準備をした。
先生がVR空間に接続すると、ぼくと同じ空間に先生がいた。 ディスプレイ越しじゃない、リアルな視界にぼくは驚いた。
「アルト!」
先生が駆け寄って来て、ぼくを抱きしめた。
ぼくはまた驚いた。
だって、先生がぼくを抱きしめてるんだよ?
今までどんなに触りたいって思っても、見えない壁があって先生に触れなかったのに。
ホログラムになって同じ空間にいることはできても、すり抜けちゃって絶対に触れなかったのに。
「嘘みたい……先生に触れるの?」
「そうだよ」
先生が頭を撫でてくれる。だけど、ぼくはすぐに違和感に気付いた。
「なんだか、撫でてくれてる感じがしない。触ってるのはわかるんだけど」
「触感センサーが最低限で、それほどリアルにできてないんだよ。現実と区別がつくようになってるの」
「……そうなんだ」
せっかく同じ空間にいるのに、ディスプレイ越しに頭を撫でてくれたときのほうが先生の手の優しさがわかるなんて。変なの。