組長様は孤独なお姫様を寵愛したい。
「てか!!そうゆう茉白こそなんでここに居るんだよ!」



「…あ、私ね。両親に売られちゃったんだ。ここに。」



……私がそう言うと、三影の空気が一気にガラッと変わった。


今にも誰かを殺してしまいそうな程の殺気を感じる。



「は、あいつら揃いも揃ってクズだな。」



…まさか三影からこんな言葉を聞く日が来るなんて。

と客観的に驚く。



だけどそれと同時に、



「…、ごめん。ほんとにごめん茉白。俺何もお前のこと守ってやれなかった。」


「三影…??」



三影は悔しそうに目を押えてそう言った。



「どうして三影が私を守る必要があるのよ。だからそんなに悲しそうな顔しないで?」



自分の身は自分で守るべき。

だから三影が落ち込む必要なんて無いのだ。



「…っ、俺はお前のこと守りたくて、強くなりたくてこのヤクザっていう仕事も頑張ってきたんだ。なのに、こんな…っ。」



…ストン

と、また暖かいものを感じた。



三影が音信不通で居なくなった日から、私はやっぱり嫌われてたんだなとずっと思ってた。


だから今、ここまで私を思って涙を流してくれている三影を見て心が救われたような気がした。



三影は私のことを嫌ってなんかなかった。


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