組長様は孤独なお姫様を寵愛したい。
……三影、今、かわいいって…?


私の聞き間違いじゃ無いなら多分そう言った気がする。


「……え??」


ボンっというような音がしそうな程、顔に熱が溜まるのが分かった。


まさか三影に可愛いと言われることがあるなんて。


まぁ、ただのお世辞…だろう。きっと三影なら優しいから色んな子に言ってるはずだ。



「はぁ、びっくりした。」



うん。それより切り替えて早くこの辺だけでもお掃除しなくちゃ。


雑巾がけでもしようかな、床にいくつか汚れとホコリのようなものも見えるし。


「…よし。」



一人で小さく拳を握ってグッと意気込み、


近くに用具箱みたいな物があったから、そこから雑巾を取り出すとしゃがみ込んで床を拭き始める。


カクカクとした手の動きをしながら黙々と拭いていく。


機械的な動きをしながら、少しずつ移動していくと、



…ん??



私の手元の少し先に人の足のようなものが見えた。


な、何…??



そう思ってさっきまでは床と平行だった視線をパッと上に向けると、



「やっほー、頑張ってる?」


「た、ちばなさん…??」



やはり恐ろしい程に美しい人がそこには居た。



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