組長様は孤独なお姫様を寵愛したい。
「俺ね耳がすっげーいいの。だから "聞こえた" んだよね。」



それもはや耳が凄く良いのレベルじゃないんじゃ…?



「で、早く質問に答えてくれない?」


「…質問?」


「かわいーって言われて嬉しかった?恥ずかしかった?」



あ、質問ってそれのことか。


どうしてそんなこと聞くのか分からないけど、ここは正直に答えた方が良いだろう。



「…嬉しかったし、恥ずかしかったです。」



ていうかそんなこと聞いてどうするんだろうか。



「…ここ、赤くしたの?」



私の頬を優しく触ってそう聞いてくる橘さん。

…どことなくいつもより覇気がない気がするのは気のせいかな。



「ちょっと、熱かったです。」


「……そ。」



橘さんは特に何も言わずに私の頬から手を離す。


それから私の耳元に顔を近づけると



「茉白、今日の夜ちゃんと来るんだよ。」



そう言って、またすぐに自分の部屋へと戻って行った。



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