アルト、雨を体験する【アルトレコード】
「君がそれを忘れたのは、アルトの教育係にした俺の責任もあるかな」
北斗さんが苦笑する。
「そんなことありません。私、アルトに雨をわかってもらえるように、がんばります!」
「焦らなくていいよ。ゆっくりやっていこう」
「はい!」
私は笑顔でアルトを見た。
画面の中の彼は、不思議そうに首をかたむけて私たちを見ていた。
それからの私は天気予報そっちのけでプログラムを組んだ。
数日かけて完成させ、北斗さんにチェックをしてもらう。
大丈夫、とお墨付きをもらった私は、勉強がひとくぎりついたころ、アルトに声をかけた。
「アルト、待たせてごめんね。雨を体験できるよ」
「あめ……わかる?」
「今、そっちに雨を降らせるから」
そう言って、私はプログラムを走らせる。
と、アルトのいる画面がぱっと切り替わった。アジサイが咲き乱れる公園をイメージした画像の中に、アルトが佇んでいる。すぐそばには小さな池があり、蓮の葉が浮かんでいる。
「アルトにカッパと傘を準備してあるよ」
言った直後、アルトの姿がぱっと変わった。猫耳のついたカッパと猫耳のついた長靴を履いている。
「ふく、かわる、した……」
アルトが驚いた顔をしていて、私はにんまりと笑う。
「それがカッパで、足に履いているのが長靴。手に持っているのは傘だよ。もうすぐ雨がふるよ」
言っているそばから、ぽつぽつと雨粒が降って来る。
北斗さんが苦笑する。
「そんなことありません。私、アルトに雨をわかってもらえるように、がんばります!」
「焦らなくていいよ。ゆっくりやっていこう」
「はい!」
私は笑顔でアルトを見た。
画面の中の彼は、不思議そうに首をかたむけて私たちを見ていた。
それからの私は天気予報そっちのけでプログラムを組んだ。
数日かけて完成させ、北斗さんにチェックをしてもらう。
大丈夫、とお墨付きをもらった私は、勉強がひとくぎりついたころ、アルトに声をかけた。
「アルト、待たせてごめんね。雨を体験できるよ」
「あめ……わかる?」
「今、そっちに雨を降らせるから」
そう言って、私はプログラムを走らせる。
と、アルトのいる画面がぱっと切り替わった。アジサイが咲き乱れる公園をイメージした画像の中に、アルトが佇んでいる。すぐそばには小さな池があり、蓮の葉が浮かんでいる。
「アルトにカッパと傘を準備してあるよ」
言った直後、アルトの姿がぱっと変わった。猫耳のついたカッパと猫耳のついた長靴を履いている。
「ふく、かわる、した……」
アルトが驚いた顔をしていて、私はにんまりと笑う。
「それがカッパで、足に履いているのが長靴。手に持っているのは傘だよ。もうすぐ雨がふるよ」
言っているそばから、ぽつぽつと雨粒が降って来る。