探偵男子たちが強すぎる
「なにこの人……」
「情報屋や。……どうやって今の間に紫音のこと調べたんかは知らんけどな」
「君、お菓子作れる?」
「え、いけると思いますけど?」
「きた。ナイス新入りくん大歓迎」
気持ちのこもった握手を、静空くんは紫音くんとかわす。壱弥くんと夏音くんは未だ微妙そうだけど、美味しいもの食べられることはいいことだし、大助かりだ。
「というかや、紫音いつからこっちにいたん?一言来たでーとか言えばええのに」
「……三日くらい前?かな。しばらく兄貴たちの様子見てたけど、学園の雰囲気もこの先輩たちもまあまあいいみたいで安心した」
「お前、それまでどこにいたんだよ……」
わたしも壱弥くんと同じこと思った。
中学生が一人だとホテルとかは難しいだろうし……
「野宿してました。テント張って。荷物は外に置きっぱなしだけど」
『野宿!?』
「わーさすがノンノンの弟くん」
紫音くんの野宿発言に、静空くん以外の声が重なる。
……お兄ちゃんの夏音くんでさえ驚いてるんだもん。わたしたちはより驚くよね……
「ん?待てよ?三日前ってことは、もしや蓮佳が気にしてた視線の正体って……」
壱弥くんににらまれだす紫音くんは、ニコリと笑う。
「僕ですね」
「僕ですねちゃうわお前か!紛らわしいことすな!」
怒る夏音くんに、はいはいと返事をした紫音くんはわたしのもとへ来て手を取った。
「……ごめんね、先輩。怖い思いさせちゃった」
シュン……となんとも愛らしい目で見られ、可愛いなぁとしみじみ思っていれば……
ぱちん!と紫音くんの頭が叩かれた。
「兄貴うざ痛いあっち行って」
「ええから栄養係の仕事せえや!」
夏音くんともめながら紫音くんはキッチンへと戻って行った。