探偵男子たちが強すぎる
「……実は、君たちに話があってきたんだ」
『話?』

壱弥くんと夏音くんの声が重なると、ユウリくんは静かに頷き、続ける。

「君たちが何故僕たちの学校へ来たか、うっすらとだけ静空くんから聞いたよ。環境を良くしたいって。……そのために僕が知っていることを少しでも、と思ってね」
「知ってることっちゅうと、ウチらにとってええことってことか?」
「それはおれが保証するよ。前にシオシオ以外には言ったことがあるでしょ、不足してる情報があるって。それを補うための話だから。ね、ユウリン」
「……そうなるといいな」

眉を下げて自信なさそうにユウリくんは小さく頷く。そして、知ってることの内容を話し始めた。

──大きなチームや学校は、わたしたちが最後に行くであろう地域にいる、"ある人"の傘下(さんか)に入っていること。
最近その、ある人から"乗り込んできたやつを潰せ"そう命令が下されていたこと。でもこの命令については、偽総長をしていたユウリくんには来ていなく、校内の噂で聞いたらしい。

「そもそも、ある人って誰やねん」
「僕も詳しくは知らないんだけれどね……裏のリーダー的な存在で確か"Master"と言われている人がいるって聞いたことはあるよ。ただ、本当に居るのかは定かではないけれど」

『Master?』

わたしたちは、人物名に反応した。

「Master……ね」

静空くんはひとり、パソコンを手に床へ腹這いになり、ものすごい速さでタイピングしている。

「そいつがシズの探れんかった情報ってことか。ま、つまりそのMasterさんを倒せばええんやな」
「だな。……けど、一つ気になる。潰せって言う命令は、前もって誰かが来ることをまるで知ってるみたいだってこと」

うん……わたしも、壱弥くんと同じことを感じた。
今までに倒した傘下に入っていたチームたちも下されていたなら、わたしたちが来るのを事前に知っていたことになる。
命令が最近言われていたってことも含めると、そう思わざるを得ない。
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