探偵男子たちが強すぎる
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寝不足だ──
お風呂場から夏音くんのハグやらでドキドキがおさまらなかったから。授業中眠くて眠くて。
やっとお昼休憩が来たって感じ。

『頂きます』

今朝、紫音くん持たせてくれたお弁当を外のベンチに座り広げていく。

『購買はやめて、お昼も僕の愛情召し上がれ。ついでに兄貴たちのも』って。

膝に乗せ三人一緒に、手を合わせてのお昼となった。

「……わぁ」

開けたお弁当の中身がすごい。海苔も卵焼きも全てハートづくし。……ちなみにお弁当箱もハート型。
紫音くんほんと料理上手だなぁ──

「んじゃコラァー!!」

急に立ち上がり叫んだ夏音くん。

「ど、どうしたの?」
「急にうるさいんだけど」
「いやいや見てみぃ!この中身を!」

ずいっとわたしたちに近付けられたお弁当。
その中身はわたしのと全然違っていた。

「……白、ご飯だけ?」

一回り大きめのお弁当箱には、白米だけがぎっしりとしきつめられているだけでおかずは何もなく、夏音くんの手にはふりかけが一つ握りしめられていた。

「なーにが、栄養係じゃアイツ!帰ったらしばいたる!いやもう今行くしか……」
「ちょ、落ち着いてっ。おかずならわたしわけるから」

ふりかけが破れるんじゃないかってくらい握りしめている夏音くんを座らせて落ち着きを取り戻してもらっていると、

「はっ、紫音への行いのせいだろ。優しくしないからそういうことに──ゔっ」
「壱弥くん?」
「……ってお前もやないかい!」

──本当だ。

夏音くんとは違う、色々な虫の形の海苔が敷きつめられたお弁当。

「……散々寝起きから虫のおもちゃ使われたあげく、弁当まで」
「行いのせいやろ?」

青ざめる壱弥くんは何も言い返さない。

「……なんでウチもやねん腹立つわぁ。イチ、ふりかけ何?ウチは鮭」
「俺のたまご」
「ほなら半分ずつかけるか。さすがに同じ味は飽きるやろ」
「……だな」

二人して自分のふりかけ半分ずつかけあってる。……なんだかんだ仲良いよね。
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