きらきらしてきれいだった【アルトレコード】
「あ、アルト、静かに」
 かおるは慌てて小さな声で言う。
「どうかされました?」
 雄介に尋ねられ、かおるは首をふる。

「なんでもないです。ジャンプが見事で驚いちゃって」
「はは、そうですか」
 雄介はまったく気にした様子がなくて、かおるはほっとした。
 彼の腕からぴぴっと音がした。腕時計型の端末に着信があったようだ。それを見て、彼は言う。

「ちょっと失礼、呼び出されました。よかったらイルカと遊んでやってください。ボールを入れてやると喜びますよ」
「ありがとうございます」
 雄介がバックヤードに戻るのを見て、かおるはアルトの端末を取り出す。

「ダメじゃない、静かにしてないと」
「だって……」
 アルトはしょんぼりとうつむく。

「わかるけどね。イルカのジャンプはすごいから。だけどバレちゃったらもう外出はできないんだからね」
「はーい」
 やりとりを見ていた北斗が、ふふっと笑みをこぼした。

「俺が見張っておくから、今の内にイルカとアルトを遊ばせたら」
「いいんですか?」
「いいの?」
 かおるとアルトの声がかぶった。
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