何もかも失ったわたしに待ち受けていたのはイケメン達との極甘な同居生活でした
昨日は翠さまのお顔をまじまじと見る余裕なんてなかったからあまり意識しなかったけれど、彼はとんでもないイケメンだ。
サラサラなブルーブラックの髪に、翠さまにピッタリな翡翠が埋め込まれているシルバーのピアスがとても印象的で、アーモンド型の細い二重の双眸の奥には黒曜石みたいな漆黒の瞳がキラキラしていて直視出来ないくらいだ。
そこにシュッとした高い鼻と形の良い均等のとれた唇。それだけでも十分すぎる程なのにだ。
身長を含め、スタイルもモデル級とくればもう文句のつけどころのない完璧な美男。
そんな方が目の前にいて平静でいられるわけがない。
「み、皆様朝食はどうされているのですかっ」
いけない。動揺しすぎて声が裏返ってしまった。
「俺は大抵シリアルで済ませているけど、あいつらは完全に夜型人間だから朝飯食べているところなんて見たことないよ」
「そ、そうなのですか。…ところで『シリアル』とは…、」
「お前、本当に良い暮らししてきたんだな。…百聞は一見にしかず。今から一緒に食おうぜ」
「えっ」