何もかも失ったわたしに待ち受けていたのはイケメン達との極甘な同居生活でした
「っっ!!!」
「なんだ、もう来たのかい?こっちはバッチリだよ」
フィッティングルームのカーテン越しに翠さまのお声とお姿の影が見えてビクリと体が反応する。
けれど、その後おふたりで何やら話し込んでしまい、わたしはどうしていいのか分からず暫くこのまま待っていたけれど、取り敢えず服を着ようとした時、
マダムの手がにゅっとカーテンの外から伸びてきて、
「これをお着け」
と、可愛らしくも繊細な花の刺繍が施された薄ピンク色の下着を差し出してきたので
「は、はいっ」
急いで着けて服も着てシャッとフィッティングルームを出た。
「ん、いいじゃないか。さっきより背筋もシャンとしているよ」
満足気に笑うマダム。しかしそこに翠さまのお姿がなかった。
「あの、翠さまは…」
「ああ、あの子なら買い物を済ませて今また車を撮りに行ったよ」
「えっ!?ダメです!お金はわたしがっ」
「いいじゃないか、あの子の好きにさせてやれば。お嬢さんの世話を焼きたくて仕方ないんじゃないのかねぇ。…あんな楽しそうにしているあの子なんて、初めて見たよ」
「え…」
「お嬢さん、翠のこと頼んだよ」