何もかも失ったわたしに待ち受けていたのはイケメン達との極甘な同居生活でした
見れば左手の薬指には結婚指輪らしきものがはめられている。
若くして結婚したのは間違いない。
こんな素敵な千聖さまの心を射止めた方はさぞかし紳士なお方なのだろうな…。
敦さまも紳士なお方だったのに、どうして___
「すずちゃん!?」
「っっ、」
気付けば、知らず涙がボロボロと溢れていた。
「ごめんなさっ、」
慌てて涙を引っ込めようとするもなかなか止まってはくれず、洋服を汚してはいけないと焦ってしまう。
どうにも止まらないので急いで服を脱いでいると、そんなわたしの頭を千聖さまは優しく撫でてくださった。
「千聖さま…?」
驚いて顔を上げたわたしの目に映ったのは、千聖さまの穏やかに微笑んでいるお顔で。
「すずちゃんは絶対に幸せになれるから、もう泣かなくて大丈夫よ」
「ちさとさっ…」
「チサトさんっ!いま、すずの泣き声が聞こえてきたんだけどっ!?」
バァンッ!と、いきなりドアを開けられて下着姿のままで千聖さまに泣きついていたわたしは固まった。