クールな同期は、私にだけ甘い。
第7話 重なる想い
萩原くんの真剣な告白に、私の胸は激しく高鳴っていた。
こんなにもストレートな言葉を、彼から聞けるなんて。
驚きと同時に、長い間胸の奥に秘めていた萩原くんへの想いが、堰を切ったように一気に溢れ出す。
「なあ。琴音の返事も、聞かせてくれないか?」
彼の大きな手が、私の指にそっと絡められる。
その温かさが私の迷いを溶かし、勇気をくれた。
「萩原く……ううん、蓮。私も、蓮のことが……好きです」
震える声で、ようやく言葉を絞り出す。街灯の光が優しく二人を照らす中、蓮の瞳が大きく見開かれた。
「ずっと、同期っていう関係が壊れるのが怖くて、言えなかったけど……蓮がいてくれたから、今の私がある。蓮が私を救ってくれたの」
「琴音……」
私の言葉に、蓮は安堵したようにふわりと微笑む。
その瞳は、夜の街灯の下で揺らめく光のように、優しく深く私を包み込んだ。彼は繋いだ私の手を、そっと自分の胸に引き寄せた。
「ありがとう。俺も、琴音のことが大好きだ」
蓮の力強い言葉が、私の心の奥底まで響き渡る。その瞬間、私の視界がじわりと滲んだ。
堪えきれずに、温かい雫が頬を伝う。