五妃伝 ~玉座に咲く愛~
「どうだろう、蘇殿。」
玄曜は、問診の途中にふと問いかけた。
「このように胸が詰まるのは、病か……あるいは、ただの疲れか。」
父が答えかけるより早く、玉蓮が口を開いた。
「おそらく――少し、不安がお強いのだと思います。」
「不安、か。」
その言葉に、玄曜は目を細めた。
言葉を選ぶ慎重な父とは違い、娘は真っすぐに核心を突いた。
その無邪気で率直なまなざしに、玄曜は思わず目を奪われた。
それが、始まりだった。
何度か宮中に足を運ぶうちに、玉蓮の胸には確かな想いが芽生えていた。
寡黙でありながらも誠実で、たまに見せる柔らかな笑みが――どうしようもなく心に残る。
けれど、その想いを口にすることなど、許されるはずがなかった。
玄曜は、問診の途中にふと問いかけた。
「このように胸が詰まるのは、病か……あるいは、ただの疲れか。」
父が答えかけるより早く、玉蓮が口を開いた。
「おそらく――少し、不安がお強いのだと思います。」
「不安、か。」
その言葉に、玄曜は目を細めた。
言葉を選ぶ慎重な父とは違い、娘は真っすぐに核心を突いた。
その無邪気で率直なまなざしに、玄曜は思わず目を奪われた。
それが、始まりだった。
何度か宮中に足を運ぶうちに、玉蓮の胸には確かな想いが芽生えていた。
寡黙でありながらも誠実で、たまに見せる柔らかな笑みが――どうしようもなく心に残る。
けれど、その想いを口にすることなど、許されるはずがなかった。