日本—ヤマト—の女帝
「天皇様、先日の件ですが……」
またいつもと変わらぬ議会の末の報告。つまらなさそうに見えるこの仕事が私の生きがいなのだ。
「わかった、……っ!ガハッッ!?」
「父上!!」
突然、鮮やかな血が父の口から吐き出された。
「……っ!まだ、他のものには知られぬ方が良いですよね。……誰か川津、川津を呼んできてちょうだい!!」
きっと父ならこの判断をするだろう。自分のした判断が正しいかなんて今はわからないが。
「……すまな、いな、日高」
「父上!無理に話さないでくださいませ。早く横になってください」