日本—ヤマト—の女帝



——その後父は無事に回復へ向かった。


しかし、内密に呼んだはずの川津は

『父が倒れた!早く来い』

と、騒ぎ立て、事態を大きくしたのだった。

何故私が川津一人を呼び出したのか考えなかったのか。あの子だってもう十八だ。何も考えられない子供ではないはずなのに。

異母弟に対して確かに私の心には小さな違和感と怒りが宿った。


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