正反対恋愛
「しゅーちゃぁぁぁあ!!」
ゆづが飛びついて来た。
勢い余ったタックルを受けて、私は無傷、そらびとは軽くふっ飛ばされている。ちづはそれを知らん顔だ。
そらびとの抱擁から解放されたと思ったら、ゆづをあやすのか、私は……。
「あのねっ、あのねっ、ちづが私の説明意味分かんないって言ってきてね、」
「あーよしよし、辛かったんだねー、でもこれはゆづが悪いからねー」
ゆづの頭をくしゃくしゃと撫でながら、ほぼ棒読みで言葉を発する私。ゆづはそんな私の話しを聞いているのかいないのか。顔を埋めてくる。
私は呆れ返っていると、そらびとがその空気の読めなささを発揮した。
「喧嘩するほど仲が良いっていうじゃん?」
「ゆづちゃんもちづくんも、本当は仲いいんじゃ……」
そらびとの話しの途中で2人はお互いを指差しながら叫んだ。
「「それは絶対ない!!」」
やれやれ、今日もこの生徒会室はうるさいです。
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