正反対恋愛

福引

「てか思ったんだけど、」
「んぇ?どうしたの、しゅーちゃ」
上目遣いで聞いてくる私の親友。
心臓を握り潰されてるみたいに、可愛すぎて心臓痛いから辞めなさい。
「そらびとさ、福引今日までじゃなかった?」
そういえば、だ。
そらびとのばあちゃんが福引の券を私とそらびとにくれたのを思い出して、ぽんっと手を叩く。
そらびとのばあちゃんの『若い子に、まか、せ、た、、、』という名演技。笑えたな。流石地域の演劇団に入っているだけのことはある。そらびとのばあちゃん、おもろいんだよね。
「あー、そうだっけなー」
めっちゃテキトーな返事返してくるやん。
あんたのばあちゃんやぞ。
心の中で取り敢えずだけど、ツッコミを入れておく。
「それなら今から行くか?生徒会の仕事は家でできるものだけしかないしな。」
「だったら集まった意味なかったねー。まー楽しそうだし行こう行こう!!」
他メンバーも結構乗り気っぽい。
だけど、ちづはゆづの大袈裟な反応に、「子どもか、」と呆れた声を出していた。
「ん〜、そらびともしゅーいるならゆく〜」
当の本人はあまり乗り気ではなかったけど、私が行くならばと、ゆづの子供ぶりを超えた赤ちゃんぶりを見せた。
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