誰にでも優しいくせに、私だけに本気なんてズルい– 遊び人エリートのくせに、溺愛が止まらない –
私の肌をすべる彼の指に、敏感になる。

「んん……」

「もっと感じて。」

全身に口づけを落としていく隼人さん。

「ああっ……」

落ちて行く。二人だけの世界に。

そして隼人さんは、買ってきたコンドームを手にした。

「使ってもいい?」

耳元で囁く声。これが最終確認だ。

「来て……」

そう言うと彼は一瞬離れて、ゴムをつけた。

ドキドキする。私達結ばれるんだ。

彼の手が、私の頬をなぞった瞬間、

その体温がじわりと伝わり、思わず目を閉じた。

「……緊張してる?」

低く抑えた声が、耳に触れる。

唇が、頬から耳へ、首筋へ――熱がひとつずつ、伝わってくる。

「好きだよ、紗英。ちゃんと伝える。」

私は、彼の胸元に手を添えた。

その下で脈打つ鼓動が、私のものと重なっていく。
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