誰にでも優しいくせに、私だけに本気なんてズルい– 遊び人エリートのくせに、溺愛が止まらない –
「ずっと見てた。あんたが、あの男に惹かれていくのを。」

唇が震えた。

声が出せない。

「けど、俺は見てるだけだった。バカみたいに……」

不器用で真っ直ぐな、彼の想いが痛いほど伝わってくる。

私は――

何を選ぶべきなの?

心の奥で、隼人さんの顔が浮かぶ。

でも今、目の前には、一条さんの熱があった。

「紗英、付き合おう。」

一条さんが本気で告白してきた。

「いえ、もう桐生部長と付き合っているので。」

「だから、そんなの遊ぶ為の口実だって!」

「違います!」

すると一条さんは、私のスカートの中に、指を入れて来た。

「俺は、紗英で遊ばない。本気だ。」

「いやあ!」

でも一条さんの指で感じる。

「ああん……」

「可愛い、紗英。俺の指感じて。」
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